
ピエール・ボナール《地中海の庭》(部分)1917~18年 ポーラ美術館蔵
ふくやま美術館 開館35周年記念特別展Ⅱ
芸術家たちの南仏ピカソ、マティス、シャガールたちの楽園と逃避
2023年10月7日(土)~
12月10日(日)
※会期中一部展示替えを行います。
お知らせNews
展覧会概要Overview
ピカソ、マティス、シャガールたちの楽園と逃避
地中海に面し、豊かな自然や歴史に富んだ南フランスは、20世紀を代表する巨匠パブロ・ピカソやアンリ・マティス、マルク・シャガールなど、多くの芸術家を惹きつけました。20世紀初頭には、フォーヴィスムやキュビスムなど、後の美術を大きく変える前衛的な試みがこの地でなされました。また陶芸など、土地に根ざした伝統的な技法を用いる職人たちとの共同作業により、新たなジャンルに挑んだ者たちもいました。一方で、第二次世界大戦中には、敵性外国人として収容所に入れられた人々や、他国への亡命を目指して南仏の港に集まった者たちがいたことも忘れてはなりません。戦禍でこの地に留まらざるを得なかった芸術家たちは、それぞれの苦難と対峙しながらも、この無二の出会いを互いに印象付けようとするかのように、共に制作に取り組みました。大戦後には、マティスのロザリオ礼拝堂など、終焉の地としてこの地に根を下ろした芸術家たちが、集大成ともいえる大仕事を手がけたことでも知られています。
本展では、20世紀の南仏における芸術家たちの交流、またそのまばゆい光の下で生み出された表現や技法に着目し、約30作家の多彩な作品と映像や写真など様々な関連資料、およそ150点により、南仏で生み出された芸術の多様性を紹介します。
- 展覧会名
開館35周年記念特別展Ⅱ
「芸術家たちの南仏 ピカソ、マティス、シャガールたちの楽園と逃避」- 会期
2023年10月7日(土)~12月10日(日)
月曜日休館
※10月9日(月・祝)は開館、10月10日(火)は休館
※会期中一部展示替えを行います。- 開館時間
9:30~17:00
※12月1日(金)・2日(土)・8日(金)・9日(土)は、19:00まで開館- 観覧料
一般:1,000円(800円)、高校生以下:無料
※( )内は有料20名以上の団体料金※観覧料の減免、割引など詳しくは施設利用案内をご覧ください。
https://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/site/fukuyama-museum/2912.html
- 会場
ふくやま美術館
(広島県福山市西町二丁目4番3号)- 主催など
主催:(公財)ふくやま芸術文化財団 ふくやま美術館、福山市
企画協力:株式会社キュレイターズ
構成Chapter
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01南仏の光
南仏の鮮やかで豊かな光と自然が芸術家にもたらした新たな展開や、芸術家が南仏のアトリエで見出した、外光と室内の色彩の呼応を描いた作品を紹介します。また、南仏での多様な芸術家たちの交流にも迫ります。
(出品作家:ポール・シニャック、ポール・セザンヌ、アンドレ・ドラン、ラウル・デュフィ、アンリ・マティス他)-
マルク・シャガール《青い花瓶》1978年 ふくやま美術館蔵
©ADAGP,Paris & JASPAR,Tokyo,2023 Chagall® G3305 -
ポール・セザンヌ《マルセイユ湾、レスタック近郊のサンタンリ村を望む》
1877年~79年 吉野石膏コレクション蔵(山形美術館に寄託) -
ポール・シニャック《サン=トロペ、グリモーの古城》1899年 静岡県立美術館蔵
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アンドレ・ドラン《コリウール港の小舟》1905年 大阪中之島美術館蔵
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ラウル・デュフィ《モーツァルト》1915年 ユニマットグループ蔵
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02避難、あるいは収容
第二次世界大戦初期、フランスで活躍していたドイツ出身の芸術家たちは、「敵性外国人」として南仏にあった収容所に集められます。マックス・エルンストやハンス・ベルメールなどは、収容所の中でも制作をやめることはありませんでした。1940年、パリが陥落し、フランスがドイツに克服すると、南仏は、ナチスの迫害から逃れるため、ユダヤ系などの芸術家たちの避難所ともなりました。
本章では、光り輝く南仏のイメージとは異なる、戦時中のもう一つの南仏の顔と、そこに否応なく集うことになった芸術家たちによる共同制作など、この過酷な状況の中で生み出された稀有な作品たちを紹介します。
(出品作家:マックス・エルンスト、ハンス・ベルメール、ジャン・アルプ、ソニア・ドローネー他)-
ソニア・ドローネー《色彩のリズム》1953年 ふくやま美術館蔵
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ジャン・アルプ《地中海群像》1941/1965年 東京国立近代美術館蔵
© VG BILD-KUNST, Bonn & JASPAR, Tokyo, 2023 G3348
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03南仏での展開
ヴァロリスやサン=ポール・ド・ヴァンス、ビオットといった土地で晩年を過ごした芸術家たちは、陶芸や版画などを通じ、現地の職人とともに飽くなき探求を行いました。ピカソの陶芸、マティスの切り紙絵、シャガールのタピスリーなど、この地で新たな試みをした芸術家たちの展開を紹介します。
(出品作家:パブロ・ピカソ、フェルナン・レジェ、アンリ・マティス、マルク・シャガール)-
アンリ・マティス《ピエロの埋葬》(『ジャズ』より)1947年刊 宇都宮美術館蔵
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パブロ・ピカソ《女のランプ》1955年 Kanzen gallery蔵
© 2023 - Succession Pablo Picasso - BCF (JAPAN) -
マルク・シャガール《天使の湾》(タピスリー)2003年 個人蔵
©ADAGP,Paris & JASPAR,Tokyo,2023 Chagall® G3305
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04モダン・アートが南仏に遺したもの
ピカソ、マティス、シャガール、20世紀を代表するこの3大巨匠たちは、第二次世界大戦後、南仏の地に根を下ろし、この地に生涯をかけた大作を遺しました。本章では、ピカソ「平和の殿堂」、マティス「ロザリオ礼拝堂」、シャガール「聖書のメッセージ」連作といった彼らの芸術の集大成に関わる作品や資料を展観します。
(出品作家:パブロ・ピカソ、アンリ・マティス、マルク・シャガール)-
アンリ・マティス《ミモザ》(タピスリー)1951年 池田20世紀美術館蔵
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パブロ・ピカソ《コート・ダジュールの宣伝用にフランス政府観光局のために制作されたポスター》1962年 彫刻の森美術館(公益財団法人 彫刻の森芸術文化財団)蔵
© 2023 - Succession Pablo Picasso - BCF (JAPAN) -
マルク・シャガール《ダヴィデ王の夢》1966年 DIC川村記念美術館蔵
© ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2023, Chagall® G3348
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関連イベントEvents
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記念シンポジウムキュレイターたちが語る「芸術家たちの南仏」【終了しました】
展覧会を企画した4人のキュレイターたちによる講演会、討論会。
南仏の芸術の多様性を探ります。登壇者:中村萌恵(DIC川村記念美術館学芸員)、藤原啓(宇都宮美術館学芸員)、松村佳世(株式会社キュレイターズ)、鈴木一生(当館学芸員)
日時:10月7日(土)13:00~15:30(休憩含む)
会場:ふくやま美術館1階ホール
定員:100名
※聴講無料、当日先着順 -
南仏オンラインツアーシャガールが愛したサン=ポール・ド・ヴァンスを旅しよう【終了しました】
南フランス、ニース近郊、シャガールが晩年を過ごしたサン=ポール・ド・ヴァンスとふくやま美術館をリアルタイムでつなぎます。南仏の光や風を直に感じよう!
登壇者:川本祐加里(ニナジュール・トゥーリズム)
日時:11月25日(土)15:00~16:30
会場:ふくやま美術館1階ホール
定員:100名
※聴講無料、当日先着順 -
※制作見本
ワークショップ・短期実技講座Aフランス額装(アンカードルモン) ― 私だけのおしゃれな額づくり【終了しました】
マティスやシャガールのポストカードを使って、オリジナルの額装にチャレンジしよう。
フランス国家資格取得の講師から、本格的なフランス額装を学びます。
講師:向井理依子(額装家、art d’encadrement 主宰)
日時:10月22日(日)13:00~16:00
会場:ふくやま美術館2階工芸版画室
定員:10名 ※応募者多数の場合抽選
対象:高校生以上
受講料:3,500円
応募方法:往復はがきまたは市HP電子申請システム(9月1日(金)~)に「イベント名」「郵便番号・住所」「名前」「電話番号」を記入し、ご応募ください。
※1通につき1名
募集締切:10月8日(日)必着 -
※制作見本
ワークショップデカルコマニーで絵を描こう【終了しました】
デカルコマニーは、シュルレアリストたちが好んだ、偶発的に転写されるイメージを楽しむ絵画手法。自由な形に切った絵にデカルコマニーを施すことにより、シュルレアリストたちの手法とマティスの切り紙絵を追体験しよう!
講師:大前勝信(当館学芸課事業担当課長)
日時:10月28日(土)13:00~16:00
会場:ふくやま美術館1階ロビー
参加費:100円
※事前応募不要 -
第62回ミュージアムコンサート広島交響楽団弦楽四重奏 ― フランスの旅 ―【終了しました】
本展の出品作家が生きた19世紀末から20世紀初頭にフランスで生み出された曲をお届けします。また南仏の町を舞台にした曲など、展覧会の世界を感じていただくコンサートです。
出演:岩下恵美(ヴァイオリン)、高和雅(ヴァイオリン)、青野亜紀乃(ヴィオラ)、染谷春菜(チェロ)
日時:11月18日(土)開場 18:00/開演 19:00
会場:ふくやま美術館1階ロビー
定員:150名 ※先着順
※開場から開演までの間に本展をご覧いただけます。
応募方法:往復はがきまたは市HP電子申請システムに「イベント名」代表者の「郵便番号・住所」「電話番号」「参加人数一般●人、高校生以下●人」を記入し、ご応募ください。 -
学芸員によるギャラリートーク【終了しました】
日時:10月15日(日)、11月4日(土) 各日14:00~
会場:ふくやま美術館1階企画展示室
※特別展観覧券が必要、申込不要 -
学芸員によるナイト・ミュージアム・ギャラリートーク
日時:12月2日(土)17:00~
会場:ふくやま美術館1階企画展示室
※特別展観覧券が必要、申込不要 -
福山市スポーツ協会共催事業ナイト・ミュージアム de ピラティス【終了しました】
閉館後の美術館という特別な時間と空間で、ガイド付きの観覧の後、その余韻に浸りながらロビーでピラティスを体験します。
講師:苅部美千代(株式会社オフィスプロスタジオ代表)
日時:11月11日(土)17:00~19:00
会場:ふくやま美術館1階ロビー
定員:30名 ※先着順
参加費:1,500円(観覧券つき)
応募期間:10月10日(火)~11月2日(木)
応募方法:市スポーツ協会教室等申込システムよりWeb申込
※お申込み詳細、お問い合わせは公益財団法人福山市スポーツ協会 スポーツ推進課まで(TEL:084-927-9912) -
福山ニューキャッスルホテル フレンチレストラン ロジェとの限定コラボ南仏のアートとワインのマリアージュを楽しむ夕べ【終了しました】
本展をより深く味わえるアート講座と、ワイン講座、ワインをペアリングした南仏料理がセットになった食事会です。
五感で旅する南フランスのディナーをお愉しみください。日時:11月5日(日)18:00~20:30(受付 17:30)
料金:12,000円(展覧会観覧料を含みます)
会場:福山ニューキャッスルホテル1階「フレンチレストラン ロジェ」
定員:30名
※お申込み詳細、お問い合わせは福山ニューキャッスルホテルまで
・TEL:084-922-2140(予約課)
・受付時間 9:00~19:00 -
福山ニューキャッスルホテル フレンチレストラン ロジェとの限定コラボ南仏料理フェア 10月1日(日)~12月10日(日)
本展に合わせた南仏料理のスペシャル・コース。前菜の「ニース風サラダとラタトゥイユ ミモザ仕立て」はマティスの切り紙絵がイメージされています。
日時:10月1日(日)~12月10日(日)
料金:
・Aコース:6,600円(広島熟成鶏プロヴァンス煮込み)
・Bコース:8,800円(国産牛フィレ肉のステーキ)
会場:福山ニューキャッスルホテル1階「フレンチレストラン ロジェ」
提供時間:
・昼 11:30~15:00(オーダーストップ14:00)
・夜 17:00~21:30(オーダーストップ20:30)
※本展覧会チケット提示で5%割引
※本コースレシート提示で観覧券200円割引 -
福山ニューキャッスルホテル フレンチレストラン ロジェとの限定コラボワインペアリング
上記コース料理に合わせた、南仏産のワインペアリング。
スパークリングワイン、白ワイン2種、赤ワイン1種の計4種類をお楽しみいただけます。料金:4,400円
会場:福山ニューキャッスルホテル1階「フレンチレストラン ロジェ」
提供時間:
・昼 11:30~15:00(オーダーストップ14:00)
・夜 17:00~21:30(オーダーストップ20:30)
詳細はこちらの
公式チラシをチェック!


アクセスAccess
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ふくやま美術館について
〒720-0067 広島県福山市西町二丁目4番3号
TEL:084-932-2345/FAX:084-932-2347
開館時間 9:30~17:00/休館日 月曜日(祝休日の場合は翌日) -
交通アクセス
● JR福山駅 福山城口(北口)から西へ約400m
● 山陽自動車道 福山東ICから西へ車で約20分 -
駐車場・駐車料金
本館南側に隣接の市営駐車場あり(有料)
※バイクの方は駐輪場をご利用ください。
※ふくやま文学館南側駐車場も利用可(有料)- ● 8:00~22:00
- 1時間までの30分毎に150円(1時間を超える30分ごとに100円)
- ● 22:00~翌朝8:00
- 1時間までごとに100円
- ● 有料展覧会をご観覧の場合は1時間無料
- 受付に駐車券をご提示ください
ふくやま美術館 開館35周年記念特別展Ⅱ
芸術家たちの南仏ピカソ、マティス、シャガールたちの楽園と逃避
2023年10月7日(土)~
12月10日(日)
※会期中一部展示替えを行います。